ウォッチ修理

修理について

関連会社を含め、年間 時計修理お預かり約20,000件 電池交換約40,000件

時計のメンテナンスの基本といえば、オーバーホールです。時計修理相談室では、お客様のご希望にそえるよう、時計の状態、使用状況、メンテナンス履歴等を詳しくお聞きし、経験豊富な時計修理一級技能士が、個々の時計に合わせた最善の対応を心がけております。

古い腕時計の修理について

弊社は以前より古い時計のメンテナンスについてご好評をいただいております。
近年は1960年前後のセイコーの機械式時計の修理を多くご依頼いただいております。グランドセイコー・キングセイコー・ダイバー・鉄道時計をはじめ、
ソーラー・スポーツマチック・ウィークデータ・ロードマチック・クロノス・ゴールドフェザー・チャンピオン・ファイブ・ロードマーベル・スピードタイマー等々数多くの逸品がございます。

しかしながら、すでにメーカーでも修理の対応をしない時計も多くありますし、部品の交換に際して純正品の入手は困難です。
分解清掃につきましては、部品の交換を最小限にとどめ、全体的なバランスをとることに気を使い作業しております。
外装部品につきましては、純正部品はほとんどありませんので代替の部品との交換となります。外装部品で交換できるものは、リューズ巻芯、風防ガラスが主なものとなりますが、いくつかに注意が必要です。
リューズ巻芯を交換すると、針廻しやゼンマイの巻き上げはしやすくなりますが、代替になりますので、元のロゴ等はありません。
風防ガラスの交換につきましては、できるだけ同型の代替部品をお探しいたしますが、エッジ等に若干の違いがあることがございます。
また、新品と交換することによって透過度が高くなりますので、今まであまり気がつかなかった文字板、針のシミ汚れが目立つようになることがございます。
ガラスを磨くことはできませんが、プラスチック風防なら軽く研磨することはできます。深い傷は残りますが、分解清掃ご用命のお客様にはご要望に応じて料金内でサービスさせていただいております。
サビ等で染みてしまった文字板は部分的にきれいにすることはできません。再生仕上げをすることも可能な時計もありますが、新品の状態になりますので、今まで長年ご使用いただいた、風合いが失われます。
このように、外装について仕上げたり新しい部品と交換することが、必ずしもご満足いただける結果になるとは限りません。
外装部品の仕上げや交換につきましては、作業後に元に戻せなくなってしまいます。
お客様にご満足いただけるよう、ご希望をよく確認した上で作業させていただきます。

時計のオーバーホール(分解清掃)について

時計のオーバーホール(分解清掃)について

時計を滑らかに作動させ、部品の摩耗を防ぐため、時計内部の部品同士には専用の油がさしてあります。しかし、この油は約3~5年で古くなり、汚れて乾燥していくのをご存知でしょうか?
その状態で使用し続けると、部品の磨耗が進み、動作の不良を起こすばかりか、ひどくなると作動しなくなることもあります。また、メンテナンスを怠っていると、時計内部に湿気がこもり、サビが発生することも少なくありません。これは時計内部の部品に限ったことではなく、ケースや裏蓋も同様です。汚れた状態のまま放置しておくと、例えステンレス製であっても錆びて腐食してしまいます。
定期的なオーバーホールで部品の洗浄・注油を行い、時計のコンディションを整えてあげれば、上記のような不具合を防ぐことが可能です。時計修理相談室では、大切な時計を長く使っていただくためにも、3年~5年に一度のオーバーホールをお勧めしております。

ウォッチ修理に関する「よくあるご質問」

ベルトの取り外し

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ムーブの取り外し

針・文字板とムーブの取り外し

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  • 外装部分

    研磨・超音波洗浄・乾燥

  • ムーブ

    脱磁・分解
    サビ取り・超音波洗浄
    乾燥
    組み立て・注油
    タイミング調整(機械式)
    消費電流測定・歩度測定及び調整(クォーツ)
    針・文字板とムーブの取り付け

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ケーシング

ムーブを外装部品に戻します

  • 【機械式】
    防水検査
    巻上検査
    持続時間検査
    タイミング調整
  • 【クオーツ】
    防水検査
    低温検査
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ベルト取り付け

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検品

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出荷

オーバーホールの流れ

時計はどんな場所に保管すればよいの?

購入した時に専用のボックスがついていれば、その箱に入れて保管しましょう。特に長期間使用しない場合は、乾燥剤を入れて必ず水分や汚れを落としてから保管してください。保証書やブレスレットの調整駒などの付属品も、一緒に保管するとよいでしょう。

機械式時計は長期間動かさずにいると内部の油が硬化してしまうので、月に1度はゼンマイを巻いて作動させることをお勧めします。
時計の保管について最も注意しなければいけないのは、湿気、高温、磁気の3つです。湿気はサビ、カビを招き劣化を早めてしまいます。高温は塗装面の変色を招いてしまい、特に夏場の車中、陽の当たる窓際(直射日光)等は注意が必要です。磁気帯による精度不良は、近年多く見られるトラブルです。

時計と磁気の関係

時計は磁気の影響で止まったり、精度不良を起こしたりします。アナログクォーツの場合、直流磁気では止まり、交流磁気では針がぐるぐる回ります。電磁石と永久磁石により作動していますので、その部分(ステップモーター)が影響を受けます。

機械式の場合は、テンプのひげゼンマイの部分が絶えず運動して作動しますが、磁気の影響を受けると精度不良を起こします。
一般的に、デジタルクォーツに磁気の影響で作動に問題が生じる部品はありません。
時計が強い磁界から離れると元通りに作動しますが、時計内部に磁気が残ると(機械式の場合)磁気がなくなるまで精度不良が起きやすくなります。
アナログクォーツは少しの残留磁気があっても精度には問題なく作動しますが、消費電流に影響がある場合、電池の寿命が短くなることがあります。

毎日使用している時計の扱い方で気をつけることは?

時計は精密機械であるという意識のもとにご使用ください。湿気、高温、磁気の他に強い衝撃を与えることも禁物です。

リューズなどの操作時に硬さや重さを感じた場合、何らかの不具合が考えられますので、無理な操作はせず修理店にご相談ください。
また、リューズの操作に関して、時間を合わせるのに数時間逆回しをしてはいけない種類があります。夜間にカレンダーの調整をしてはいけない種類もありますので、取扱説明書をご確認ください。

機械式時計のゼンマイはどれくらい巻けばよいの?

機械式時計をよりよい精度でお使いいただくためには、ゼンマイからなるべく一定した強いエネルギーを各部品に供給することが必要です。

ゼンマイがいっぱいに巻き上げられている状態では精度も安定しますが、ゼンマイがほどけてきて供給されるエネルギーが弱くなると、制御する部品が外部からの影響を受けやすくなり、精度も不安定になります。
自動巻きの時計を普段つけていても、運動量不足のため止まってしまうことがあります。一般的には一日6,000歩以上の運動量がないと、巻き上げ不足になる可能性が高くなり、動かなくなるなど、精度が不安定になってしまいます。
このような場合は、リューズによる手巻き、または手振りなどで巻き上げを補う必要があります。
ゼンマイがほどけて止まっている自動巻きの時計をご使用になる場合、よりよい精度でお使いいただくために、リューズで20回以上巻くか、2~3分手振り(回転錘が300回転以上する程度)してからご使用ください。
手巻きの時計は、リューズで巻き止りになるまで、完全に巻き上げてから使用してください。